オフレポは休みまして・・・黙示録です

あー、
負けた負けた！

・・・っと、流石にこの出だしは唐突すぎましたね、
簡単ながら、説明いたしましょうか。

今週、レベルが54に上がった私は、
ようやく、イセスさんと再戦する機会が得られまして、ね。
イセスさんとの付き合いは、ブログを始めるきっかけになった依頼で、
ご一緒させて以来ですから、随分と長い付き合いでして。

彼も、たびたび、一人黙示録で参戦しているのですが、
それだけ長い付き合いにも関わらず、
過去、対戦が実現したのはわずかに一度だけ。
どれもこれも、私がイセスさんと戦う前に敗退、という結果のため・・・でしてね。

・・・それだけに、随分と悔しい思いをしたものですよ。
とはいえ、一度は対戦が叶ったのです、
それでおしまいでいいじゃないか、と思われるかもしれません。
ですが、ね・・・少しばかり、譲れない事情と言うものがありまして。

過去、対戦が叶ったＢＣで。
私を破ったイセスさんはそのまま・・・見事、優勝。

・・・ま、なんですか。
私も、男のはしくれですからね。
このままで、終われないというのが本音でして。

黙示録本戦で、五回戦までイケた今週なら、
もしかしたら・・・と、思っていたんですが、ね。

結果は、冒頭で話した通り、です。

あー、来週はまた、レベルで離されっちまうし、
次は一体いつになんだろうなぁ、ホント。
・・・ま、その時を待つのも楽しみではあるんですが、ね。

・・・・・・【ストロームガルドの魔人】

「ハ、似合わない名前をつけやがったな」
口ではそう呟くが、本心はその真逆だった。
・・・・・まったく、ふさわしい名前だよな、ホント。
前回、アビリティのすべてを使い切り、
それでもなお、三人を下した戦いぶりが、脳裏をよぎる。
甘く見るなど、出来るはずも無かった。
昼休みは短い、物思いにふける時間も無く・・・試合は始まった。

初手は、イセス・ストロームガルド。

「・・・んだと？」

使いなれた三鈷杵と五鈷杵もって当たれば、間違いなく、先手をとれていただろう。
だが、強力な術式攻撃を警戒した重装装備が、今回、裏目に出た。

合図と共に、構えられたガンナイフが火を噴いた。
イセスと長年連れ添ったアルケミラも、彼の速度に乗り、自己強化。
同時に、飛来する銃弾は、防御する暇も無く、クリーンヒットする。
ぐらり、と、衝撃に身体がきしむ感触に、口元をゆがめた。
だが、ダメージも、この展開も・・・予想の範囲内だ。

「さて、こっからが本番だ・・・ッ！！」

回復は、端から捨てている。なら、することは、一つだ。
全力の一撃は、吸い込まれるように、ヒット。
強化された黒衣の向こう側に感じる手ごたえは・・・女性のそれだった。

貴種ヴァンパイアのイセスを警戒した装備にも、一つ、弱点があった。
他に比べ、圧倒的に落ちる、神秘攻撃への耐性。
イセスの攻撃ならば、まだ、耐える目がある。
だが、強化されたサキュバスの一撃には・・・・・・。

「悪いが、先に寝ててもらうぜ、アルケミラさんよ！」

アルケミラに攻撃をさせなければ、この勝負、勝ちは見えてくる。
術式の攻撃ならば、耐えて耐えきれないわけが・・・・・・。

「―――アルケミラ！！」
「―――ぐッ！？」

イセスの放った銃弾から、先の物とは比べものにならない、重圧。

「くっ･･･・・・喰らえ、カラミティ・フィストッ！！」

それかけた思考を強引に叩き戻し、拳をうならせる。
決まった。渾身の一撃だ。
先に回復をされていたなら、届かなかったかもしれない。
だが、初撃と合わせて、この威力なら・・・・・・。

「・・・おいおい、マジかよ？」

彼女は、まだ、そこに立っていた。
ボロボロになりながら、それでもなお、しっかりと両の足で。
思わず、笑ってしまった。

――やっぱり、強ぇな。
今更ながらに、そう、思った。
全力の一撃を受け止めてなお、貴婦人たる佇まいの彼女を見て。

「―――ッ！！」

――やっぱり、強ぇ
今更ながらに、そう、思った。
守りたい守れるようになりたいと、そう言っていた男の顔を見て。

崩れ落ちる時に、聞いたような気がした。
二人の声を。

……また、またやろうね。

「あーちくしょう・・・嫌だなんて言えると思うか・・・？」

次は・・・絶対に、勝つ、勝ちたいと、素直に思った。
いつか、このふたり以上に、強くなりたい、と。
いつか、そうなれた、と胸を張って言ってみたい、と。